2015年06月17日
【艦これ】岡崎市東公園で昭和に浸る【長門】
前回からの続きっぽいネタです。
さて、岡崎市の東公園(「ひがし」とあるが、「あずま」と言う市民は多い)には、大正9年に建造された戦艦長門の副錨がモニュメントとして設置されております。
行けば園内のイベント広場に「普通にある」ものだから、特に気にしたことなぞなく、1946年7月にビキニ環礁での原爆実験(例のデーモンコアを使ったクロスロード作戦)の標的艦にされて沈没した長門の副錨が、何故ここにあるのかなんて考えもしなかった。
岡崎市は再来年が市制施行100周年で、この「海の記念碑」は市政60周年に建立とあるから、今から38年前。そう昔ではないが、除幕式等の当時のニュースの記憶は無い。両親(地元から出たことが無い後期高齢者)に訊いたが、「あら、この辺の海軍の生き残りが作ったんだがや」「わしゃ、知らんがね」と、ニコちゃん大王か天野の母ちゃんみたいな三河弁(名古屋弁ではナイ)で答えるだけでいよいよ不明。
説明看板や碑文を読んでも、それまでどこにこの錨が保存されていたのか、何故ここに置かれるに至ったのか、一番知りたいとこは記されておらず・・・うーむ。ワカラン。
左下に何か記してあったのだろうか?
隣には三景艦の砲弾がある
裏側
ともあれ、矢作神社とともに、地元の艦これ巡礼地です。
広場脇のいかにもな売店の看板の「寡婦」という単語に、三丁目の夕日的戦後感がうっすら漂います。(ここも長年やってて、確か昔は単に「寡婦の店」だったとオモ。)
最近、記念碑の向こうに恐竜の原寸大模型が設置されて、気分はもう星新一の「午後の恐竜」!
特撮?
潜水艦から水爆発射が刻一刻と迫る中地球が・・・って話>午後の恐竜
オバサン世代にとって恐竜といえばコレ(少年マガジン昭和42年12月3日号表4)
「プロントザウルス」なんて存在しなかったんや(´;ω;`)
トリケラトプスの仔、プテラノドンもいる
ひょうたん湖@逆転裁判ならぬ「ひょうたん池」、ヒョッシーじゃなくてネッシーがいるのだ
菖蒲まつりに行ってきました。品種名「宇宙」
奥は、象もいる結構本格的な動物園です。しかも入園料無料。元々は市の中心部の岡崎公園(お城があってグレート家康公「葵」武将隊の居るとこ)にあって、ここ東名高速の真横に移転したのはオバサンが子供の頃。大伴昌司&小松崎茂グラビアに毒され(?)「檻を脱走し高速道路をゾロゾロと首都を目指す猛獣たち(そんなのいない)!」という光景を妄想するバカ小学生でした。
チンパンジー(作りモノ)と記念撮影できる。後ろは象のふじ子
名前がビミョーなミニチュアホース
公園は東名高速を跨っている
東名高速の渡り橋。女の子(ょぅι゛ょ)橋もあるのだろうか?
動物園の反対側には、岡崎市出身の科学者、本多光太郎の勉強部屋のあった建物が、資料館として保存されています。
かなり坂を上がる
断捨離というか「2階の勉強部屋にはなんにもない」
ダラ主婦に「つとめてやむな」の彼の信条がしみる 下の白いのは油じゃなくてペンキでもかけられたのかしらん?
少年倶楽部に連載された平田晋策の「昭和遊撃隊」では、前東北帝大金属材料研究所長本多光太郎博士が発明した「本多鋼鉄(強度はクルップ社製ニッケルクロム鋼の3倍!)」で装甲された軽巡洋艦や、轟天号かMJ号みたいな秘密艦が大活躍します。凄いぞ本多博士!郷土の誇りだ本多博士!
ちょっち怖いマグネットロボ。いきなりセンサーで動く
本多鋼鉄はフィクションですが、建物に入ると、博士の発明したKS鋼を礎に発展した現代科学と文明の利器の数々を、口元がキモいロボットが説明してくれました。
人があまり訪れないので展示にイマイチ熱意が感じられない
資料館手前には、地元警防団による皇紀2600年紀年碑がある
かつては消防記念館だったレトロな建物(今は閉まってる)
寺の境内地だった為、園内にはお地蔵様や地理学者志賀重昂の墓もある
山側にあるでっかい三河男児の碑
市内を見下ろすベストポジションにいる志賀重昂像
公園入口にある旧本多忠次邸は、東京から移築された昭和初期のスパニッシュコロニアル様式建築です。漆喰や外壁が新しくなって古びが無い分、(名古屋の川上貞奴邸同様に)情緒にちと欠けますが、アールデコな照明や大型家具がほぼそのまんまで、レトロモダン建築好きにオススメのスポットです。入館無料。
庭木が少なく背景が残念
電線がバリバリ写り込む(´・ω・`)
京都府庁と同じくアカンサスのあしらわれた家具も
ダイニング隣のパントリー、右側開口部がダイニングのサイドボードに直結する 台所は再現されておらず残念
時折、主にギャラリーとしてイベント貸出ししておりますが、例えば「提督の御実家」なんて設定で、コスプレ撮影会会場としての需要も見込めるんじゃないかと・・・。
提督と午後のお茶を
モダンな照明、家紋の葵があしらわれたベッド、女中(執事?)呼び出しボタンがステキ
ステンドグラスや照明も全て当時のもの
2階バスルームのステンドグラスが可愛い
家の主だった本多忠次は、徳川四天王の本多忠勝(ホンダム!)直系の子孫です。兜や刀も飾って欲しいなあ。
御裳捧持者(おんもほうじしゃ)を勤めた少年忠次達。パレス・メイヂ!
追記
後日、旧本多忠次邸が移築前の世田谷に建っていた時に、「レインボーマン」や「仮面ライダー(初代)」や「悪魔が来りて笛を吹く(古谷一行金田一の)」ロケに使っているということがわかりました。 別ブログに旧本多忠次邸のロケについての詳細記しましたのでどうぞ。
レインボーマン「恐怖のM作戦」、仮面ライダー「トカゲロンと怪人大軍団」の回で使われていた
忠次邸脇の丘の上に平成のものが埋められている
東公園は幹線道路沿いですが、駅から遠く、駐車場が少ないのが難で、特に北側(山側)の駐車場からは、山道や階段を15分ほど歩くことになるので要注意です。
ここから更に東側の市民病院の駐車場には、以前「イノシシ注意」の看板があった
這うスピードがめっちゃ速いし赤かったからヤマカガシだったかもgkbr
追記
平田晋策の「新戦艦高千穂」には、北氷洋探検用戦艦高千穂が登場して、こちらは「本多鋼鉄B号」を装甲に使用。戦前の少年向き架空戦記というかラノベで、近代デジタルライブラリー等で読めます。だが、パール文庫、テメーはダメだ。